はるのこうし



  ゆるゆる草をはむ
  まだらもようの こうし
  おまえは おぼえているだろうか
  きのうのことを

  ゆっくり草をふむ
  まだらもようの こうし
  おまえは かんがえるだろうか
  あしたのことを

  いやいや 
  こうしは きょうを生きている

  まぶしいそらに 目をほそめ
  みどりのかぜに ゆれながら
  こうしは いまを生きている

  なんにも しんぱいしないで
  なんにも しんぱいしないで
  やさしい目をして 


# by mizuki-100 | 2012-02-17 11:37 | すみれドロップ(子どもの詩)
いいな





  大人は自由でいいな
  こどもは思う

  こどもは楽しそうでいいな
  大人は思う

  犬はのんきでいいな
  にんげんは思う

  だけど ほんとうは
  わたしは わたしでいいな
  と 思えたら
  いちばん いいな


# by mizuki-100 | 2010-12-30 12:29 | すみれドロップ(子どもの詩)
恋のうた



   大好きな
   人がいて
   くりかえし
   雨の
   匂いがして


   恋でなく
   憧憬 と
   呼びましょう
   ままならない
   まっすぐ


   あふれないよう
   こぼれないよう
   きよく
   ただしく
   えらぶ文字


   来世では
   ゆびさきの
   ふれる
   近さで
   会うつもり


# by mizuki-100 | 2010-11-30 08:27 | すみれ色の午後
家族の時間





  おなじ時間を暮らしながら 
  わたしたちは
  ながいながい お別れを 
  しているのでしょう

  ながいながい お別れだから
  やさしい言葉をかけあって
  その温もりを確かめあって

  さよならまでの時間を
  いとしく いとおしく 
  過ごしてゆくのでしょう



# by mizuki-100 | 2010-06-02 07:53 | すみれ色の午後


  はじめましての 手
  命にふれる うれしい握手

  つなぐ 手
  おいかける 手
  だきしめる 手

  ひっぱる 手
  ひっぱられる 手

  つたえる 手
  やくそくする 手

  さよならの 手
  魂にふれる さいごの握手

  大切な人の ぬくもりは
  いつも あたたかで
  手のひらが 覚えていて


# by mizuki-100 | 2010-06-01 09:19 | すみれ色の午後
宇宙のかたすみの



  空の一点
  ひらけば
  宇宙につながっているという不思議

  果てしない 宇宙のかたすみ
  この 青いほしの
  この 美しいほしの
  ちいさな ちいさな
  生きものなのだ にんげんは

  争うことなく
  むさぼることなく
  絶望することなく
  もっと謙虚に 美しく生きなくては

  やわらかな希望を 抱きしめて


# by mizuki-100 | 2010-05-26 08:24 | すみれ色の午後
過去・現在・未来



  おーーい と どこからか声がして
  振り向けば 5年前の僕が立っていた
  何だか まぶしいような 憧れのまなざしで

  「だいじょうぶだよ」
  僕は 小さな僕に声をかけた

  おーーい と どこからか声がして
  振り向けば 10年後の僕が立っていた
  どこか 懐かしく嬉しいものを眺めるように

  「だいじょうぶだよ」
  大きな僕が 僕に声をかけてくれた

  僕は これまでもずっと僕で
  これからも ずっと僕なんだ


# by mizuki-100 | 2010-05-26 08:14 | すみれドロップ(子どもの詩)
だっこ



  ちびいぬは 
  あかちゃんだっこが すき

  おてんばねこは
  さかさまだっこが すき

  ねえ、きんぎょ
  おまえは だっこできないね

  あかいおひれを ゆらめかせ
  きんぎょは あわててこたえます

  きにしてくれて うれしいけれど
  それは ほんとにこまります
  わたしはだっこ すきではないの


  

# by mizuki-100 | 2010-02-04 11:13 | すみれドロップ(子どもの詩)
ものがたり








  複雑な物語を生きている人ほど
  人生は豊か
  それが 悲しみであれ
  それが 喜びであれ


# by mizuki-100 | 2010-02-01 11:37 | すみれの花冠(てのひら詩)
凛と







  このさびしさの なかで
  凛と 立とう
  澄みわたる 青のしたで
  凛と 立とう

  人はひとり
  だけれど
  ひとりぼっちではない



# by mizuki-100 | 2009-05-04 09:49 | すみれの花冠(てのひら詩)
ただしさ



  さらさらと
  ひかり ふりそそぐ朝

  つつましやかに
  胸に手をおき
  ただしさ について考える

  わたしは、いま
  美しいこころで
  生きているだろうか

  わたしの光を
  放っているだろうか

  わたくしを
  ただしく 光らせるのは
  わたしだけ


# by mizuki-100 | 2009-02-23 10:07 | すみれ色の午後
いまでなきゃ


  「かあさん」ってよぶと

  「あとでね」
  「ちょっとまってね」っていう

  いつも そういうけれど
  あとでじゃ だめなんだ
  いまでなきゃ だめなんだ

  ほら、あそこ
  にわのきに
  あおいはねの ことりがきたよ

  ほら、あそこ
  もものかたちの
  まあるい くもがみえるよ

  みんな みんな
  かあさんの だいすきなものだよ



# by mizuki-100 | 2009-02-10 09:42 | すみれドロップ(子どもの詩)


  かあさんが ねつを出した
  学校から帰ったら
  ソファーで寝てた

  「おれ、てつだう!」
  野菜スープの野菜を切った
  米をあらった

  かあさんが いった
  ──ありがとう
  ──だいすきよ
 
  なんだか
  とうさんになったみたい
  ちょっと いい気分
  
  おこらない かあさん
  病気のかあさんも いいなあ
  


# by mizuki-100 | 2009-02-09 17:20 | すみれドロップ(子どもの詩)
目をふせる









  目をふせるのは

  逃げるのではなく
  立ち向かう心を ととのえるため


# by mizuki-100 | 2009-01-27 17:42 | すみれの花冠(てのひら詩)
1月のヒヤシンス






  窓辺のヒヤシンスは ゆっくり
  おひさまを浴びているのに のんびり
  おひさまを浴びているから のんびり

  キッチンのヒヤシンスは もりもり
  おひさまから遠いのに ぐんぐん
  おひさまから遠いから ぐんぐん


  ふたつのヒヤシンス
  それぞれのはやさで、ひらいてゆくよ




# by mizuki-100 | 2009-01-27 16:03 | すみれドロップ(子どもの詩)
冬ごもり


  白い森の 奥ふかく
  冬ごもりしている動物たちを想う

  思い惑わず 誰にも会わず
  しずかに、しずかに 
  春がくるのを待っている

  もうすぐ春 もうすぐ春
  と 空がおしえてくれるまで

  思い惑わず 誰にも会わず
  しずかに、しずかに
  ときには人も冬ごもりするといい

  それはたとえば
  ちぎれそうな心を守るために
  ふたたびの力が満ちるように

  もう大丈夫 もう大丈夫
  と 心やわらかに始動するまで


# by mizuki-100 | 2009-01-27 15:50 | すみれ色の午後
彼方


  空と
  海の
  あいだには
  神様がいる
  という

  彼方
  を
  みつめるのは
  そのためです

  彼方
  を
  みつめた人は
  やがて、現在
  を
  みつめます

  にほんの
  足と
  ひとつの
  心を

  目を
  細めることなく


# by mizuki-100 | 2009-01-22 08:17 | すみれ色の午後
冬木立



  とくとく とく
  大地の音に耳を澄ませて

  とくとく とく
  かたい冬芽が吸いあげる

  とくとく とく
  枝先までみなぎるいのち

  春 まだ遠い空の下
  冬木立
  流れる雲を見つめている
 
  とくとく とくとく
  空へ空へと立ちのぼる
  これは希望の音だよ
  地球を抱きしめる音だよ
  
  



# by mizuki-100 | 2009-01-12 14:41 | すみれ色の午後
空には さわれない



  うーんと 手をのばせば
  空に届くような気がしたけれど
  ちっぽけな わたしは
  とても空には さわれない

  けれども 草も花もあの大木も
  とても空には さわれない

  せいたかのっぽの あのビルも
  とても空には さわれない

  この世界にあるものは
  みんなみんな ちっぽけだから
  うーんと 背伸びして
  みんな生きているんだよ


  だいじょうぶだよ。



# by mizuki-100 | 2009-01-05 19:33 | すみれドロップ(子どもの詩)
はじまり



  どれほど
  世界が広くても 
  始まりはいつも
  あなたの中にある

  どれほど
  遠くを目指しても
  始まりはいつも
  あなたの一歩から

  人はそれぞれ
  自分の中に
  自分だけの始まりを
  持っている


# by mizuki-100 | 2009-01-05 09:54 | すみれドロップ(子どもの詩)
春の空


  春の空から ひらひらと
  すみれの花が降ってきた

  あかるく淡い 春の空に
  すみれ色はよく似合う
  と 思いながら
  ずっとずっと
  空ばかり見あげていた

  すみれの花言葉は「誠実」

  心に偽りなく まっすぐ
  大切な人に ものに
  向き合っているだろうか

  真実という言葉の中に
  在る ほんとうから
  目をそらしていないか

  春の空はおしえてくれる
  立ちどまることを
  それから 省みることを



# by mizuki-100 | 2009-01-03 11:35 | すみれ色の午後
約束



  もう会えない人に
  会えるような気がして
  見あげる 空

  きっと会える人を
  待ち焦がれながら
  見あげる 空

  ──また、いつか

  その日まで
  笑顔で暮らそうと
  私が私と やくそく




# by mizuki-100 | 2009-01-02 18:35 | すみれ色の午後
敬虔な空


  柿の木にのぼって
  夕焼け空を眺めていた 少女の頃

  敬虔な気持ちで
  暮れゆく空を見つめていた
  敬虔という言葉の 意味さえ知らずに

  夕暮れのリビングで
  コトコトと大根を焚きながら 今

  敬虔な気持ちで
  暮れゆく空を見つめている  
  敬虔という言葉を 心でなぞるように

  あのころも いまも
  わたしは なんにも変わっていなくて
  わたしはずっと わたしなんだ
  と 思いながら




# by mizuki-100 | 2009-01-02 10:27 | すみれ色の午後
こころの泉







  こんこんと とうめいな水
  こころの泉に あふれれば

  水を飲むのは あなた
  水を飲むのは わたし
  水を飲むのは あの小鳥


# by mizuki-100 | 2009-01-02 09:11 | すみれの花冠(てのひら詩)
見あげる







  立ちどまって 空を見あげる

  見あげることは 覗きこむこと
  心の ずっと深いところ
  おそらく宇宙とつながっている
  ほんとうの わたくしを



# by mizuki-100 | 2009-01-01 11:34 | すみれの花冠(てのひら詩)
まっすぐに








  まっすぐに 手をのばせば
  願いはまっすぐ 叶います 

  まっすぐに 心をのばせば
  想いはまっすぐ 届きます




# by mizuki-100 | 2008-12-29 11:33 | すみれの花冠(てのひら詩)
< 前のページ 次のページ >